壁画修復プロジェクト

2021年6月10日

「虹」について

本校来賓玄関を入ったところにある大きな壁画。
それが「虹」です。

1974年の新校舎完成を記念した作品と言われる、
縦250cm・横500cmに及ぶこの壁画には、
中学生が学ぶ姿、科学や芸術、体育が
若者の未来の「虹の架け橋」になる
という思いが込められています。

メキシコルネッサンスの壁画運動に
「その建物の理想を描く」という思想を学んだ、
長久手出身の画家伊藤 高義先生が、
師である北川 民次先生の教えを受けた
「エッグテンペラ」の手法で描かれた大作です。

修復に向けて

老朽化が進んでいたこの壁画について、
愛知県立芸術大学 文化財保存修復研究所
成田 朱美先生・飯田 穂野香先生によって
修復が進められました。


様々な機器で、使われた塗料から筆跡、かつての修復歴まで徹底分析!


傷が入ったり、退色が起こっていた部分も鮮やかによみがえりました。

修復完了記念式典開催!

令和3年6月8日(火)に、修復完了記念式典を行いました。

修復を担当された成田先生飯田先生をはじめ、
今回の修復に関わった、
日東工業株式会社の皆様
愛知県立芸術大学の皆様
長久手市教育委員会の皆様を交え、
壁画「虹」にまつわるお話をいただきました。

式典を通じてのキーワードは「伝承」でした。
北川民次先生から伊藤高義先生への「技法の伝承」
成田先生、飯田先生の修復による、伊藤先生の「思いの伝承」
そして、長久手中学校に関わる全ての人による「壁画自体の伝承」

成田先生の、
「修復によって、伝承していくお手伝いをさせていただいた」
という言葉が印象的でした。

この絵を伝承していくのは、
そのとき長久手中学校にいる人に他なりません。

半年に及ぶ一大プロジェクトによってよみがえった壁画「虹」を、
長久手中学校一同で、未来に伝承していきたいと思います。


壁画修復完了記念式典リーフレット(表紙)

Posted by 長中HP 管理者